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救助科所属研修テキスト

専科教育救助科の資料の続きをアップしておきます。

ほんとは画像があって分かりやすいんだけど
ワードに張ってある画像を上手く取り込んで貼り付けることができません。
いい方法あったらおしえてね^^



救助科所属研修テキスト

●●県消防学校

目  次
1 活動の基本 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  1
 ⑴ 個人活動 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  1
2 作業時の安全措置 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  3
⑴ 救助訓練の意義 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  3
 ⑵ 隊員の心構え ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  3
 ⑶ 作業時の安全措置 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  3
 ⑷ 訓練時における留意事項 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  4
3 基本結索等 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  5
⑴ ロープの緒元 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  5
⑵ カラビナ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  7
 ⑶ エイト環 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  9
 ⑷ 滑車 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10
 ⑸ シャックル ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 11
 ⑹ トグル ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12
 ⑺ バスケットストレッチャー(FARNO モデル71) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 13
 ⑻ 平担架(東京消防庁型) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 15
 ⑼ 平担架 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 15
 ⑽ ロープ基本結索 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 16
 ⑾ ロープ応用結索 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 23
 ⑿ ロープの整理と携行 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 28
 ⒀ ロープの施設設定要領 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 30
4 確保要領 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 35
⑴ 身体確保 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 35
⑵ 地物利用による確保 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 36
5 各種基本操法 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 39
⑴ かぎ付きはしご訓練実施要領 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 39
⑵ 三連はしご訓練実施要領 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 43
⑶ 空気呼吸器操法(L-30型) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 46
⑷ つるべ式引上げ救助操法 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 49
⑸ 三連はしご吊り下げ伸てい操法 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 52
⑹ 重量物吊り上げ救助操法 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 56
⑺ マンホール救助器具操法 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 61
⑻ 担架垂直降下救出 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 63
⑼ 救助員点検実施要領 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 67
⑽ 各種基本操法に使用する結索方法 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 69
6 救助資機材 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 74
 ⑴ ルーカスレスキューツール ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 74
 ⑵ マット型空気ジャッキ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 76
 ⑶ 可搬式ウインチ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 77
 ⑷ 動力式ウインチ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 78
 ⑸ ロールグリス ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 79
 ⑹ 救助用支柱器具<レスキューサポートシステム(RSS)> ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 80
 ⑺ エンジンカッター ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 82
 ⑻ 空気鋸(エアーソー) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 83
 ⑼ チェーンソー ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 84
 ⑽ コンクリートチェンソー ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 85
 ⑾ 空気呼吸器(L30) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 86






1 活動の基本
 ⑴ 個人活動
救助事情は広範囲で多様であり、安全上配意する内容も一様ではない。
しかし、訓練時、作業時を通じて一般的に留意しなければならない事項がいくつかある。
  ア 技術・体力の向上
救助隊員が危険から逃げていては、任務を達成することはできない。
自己の安全を確保しながら危険に立ち向かうという前向きな安全行動が救助業務には必要とされる。
このためには、常に技術、体力の向上に努め、災害事例、事故事例の研究を怠らないようにしなければならない。
救助隊員にとって安全管理は自己管理であり、自己管理の基礎は技術、体力の向上にあることを忘れてはならない。
  イ 服装
服装の乱れは、心の乱れである。わずかな服装の乱れが事故発生の要因となるので、十分注意しなければならない。
服装点検において、個々の隊員が、救助作業に不可欠な「細心の注意能力」をどれだけ備えているかを見ることができる。
ボタン一つ、靴紐一本の処置にまで注意を向ける心構えは、即現場のあらゆる事情に目を向ける注意力につながる。それが習慣化するようになって初めて救助行動に臨む基礎が完成されるのである。これら、心技一体の必要性を指揮者、隊員とも十分認識し、万全を期さなければならない。
服装点検の着眼点は次のとおりである。
(ア)保安帽
帽章は鼻筋の線上に位置する。
(イ)階級章、名札
上着の正しい位置(ポケットの上部中央)につける。
(ウ)バンド
端末はバックルから約20cm程度にする。
(エ)編上靴
a 靴紐は、しっかり上の穴まで締め上げる。
b 紐の端末は、靴の内側に挿入する。
(オ)上着
a ファスナー、胸及び袖ボタンをかける又ポケットには、タバコ、ライター等の不用な物は入れない。
b 襟は正しく折る。
c 腹部のしわは両脇にまとめる。


(カ)ズボン
a 上着との中央線にあわせる。
b ポケットのファスナーを閉める。
c 腹部にしわは両脇にまとめる。
d 裾は編上靴の中にいれ、裾のたるみは靴紐の結び目がかくれる程度にする。
(キ)その他
訓練時にはアクセサリー、時計等は外しておくようにする。
  ウ 資器材
資器材は、救助活動時における諸動作を左右するばかりでなく、その一つ一つが要救助者及び隊員の生命に直接かかわりを持つ。
このため、生命を託しうる慎重な取扱いをするとともに、器具の愛護に心掛け、些細な欠陥でも見逃すことのない確実な点検を行わなければならない。
(ア)資器材の正常な状態を、完全に把握していること。
(イ)資器材を過重に信頼しないこと。
(ウ)使用目的にあった適切な使用をすること。
(エ)点検を確実に行うこと。
  エ 規律ある生活
救助隊員にとって、規律ある正しい生活は安全行動の基本である。生活の乱れは、心身の不調の原因となり、事故を招く直接原因となる。
睡眠不足は、疲労を増大させ、意欲や気力の低下、注意の持続集中の低下や情緒不安定をもたらす。睡眠不足は人間の安全上の信頼性をはなはだしく低下させるので、常に十分な睡眠をとるようにしなければならない。
  オ 態度、動作、呼唱
活発で節度ある態度、動作、呼唱は事故を防止し、操作を確実にする要因でもある。
特に呼唱は、訓練参加者全員に求められる重要な要素である。
例えば、「カラビナよし」の呼唱によって、カラビナをかけたことを全隊員が知ることができ、次の動作は安全環をかけることであるから、「安全環よし」と呼唱されることを予期しているところに、「準備よし」と呼唱されたならば、安全環がかかっていないことを全員が直ちに知ることができ、この不安全行動に隊長はもちろんのこと全隊員が遅滞なく対処できるのである。
確認呼唱については、隊長として隊員に励行させることはもちろん、安全管理要員にあっても、その呼唱内容を確認の上で呼唱を復唱したり確認箇所を指しながら「よし」と唱えたりして、安全確認の万全を期さなければならない。



2 作業時の安全措置
⑴ 救助訓練の意義
救助活動とは、火災及びその他の災害並びに事故等に伴う救助活動に必要な、安全、確実かつ迅速な技術を削除、体得するために行うものである。
 ⑵ 隊員の心構え
救助活動では、災害の内容が複雑化し、多岐にわたっていることにより多くの困難を伴うことが多く、組織のチームワーク、隊員の行動のわずかな食い違いにより、活動が更に複雑になったり要救助者に負担をかけたりすることがある。更に隊員は、使用救助器具にその生命を託すこともある。従って、器具愛護に努め平素の訓練を通じて規律を重んじ、協同の精神を養っておく。
  ア 規律
団体行動の命脈は規律にある。従って、各隊員は救助訓練に当たっては規律厳正にし、自ら進んで指揮者の統制に服し、一糸乱れぬ行動をとらなければならない。
  イ チームワーク
隊員は、厳しい訓練の中から相互に信頼し、励ましあって緊密な連携と協同を図り、チームワークの醸成に努めるようにしなければならない。
  ウ 器具の点検
救助用機械及び器具は、平素の点検整備を確実に行い、使用に当たっては、その性能に応じた使い方で、器具の持つ特性を発揮できるように努める。
 ⑶ 作業時の安全措置
  ア 訓練目的達成と安全管理は一体のものである。
訓練を直接的な安全管理教育の場として位置づけ、訓練を通じて安全管理体制を確立することが必要である。
  イ 安全管理は、積極的行動対策である。
安全管理は、それ自体が目的ではなく、組織目的を達成するための過程であり、任務遂行を前提とする積極的行動対策である。
  ウ 安全管理の基本は自己防衛である。
安全管理の基本は、自己防衛にあり、自己の安全は自分で守るという原則に立ち、自己の行動に伴う危険要因は自らが排除するという、自己防衛意識を持つことが肝要である。
さらに、隊員相互による確認、訓練指揮者等による確認等、二重三重の安全確認措置が重要である。
  エ 潜在危険の予測と安全措置の徹底
訓練、現場活動の実施に際しては、行動に伴う潜在危険の予測をなし、その対応として安全に対する具体的措置、対策を効果的に講ずることが必要である。
潜在危険の予測なくして、安全管理の具体化、実行は期し得ないことに留意しなければならない。


  オ 基本動作に忠実な活動の展開
現場活動又は応用訓練等の実施に際しては、とかく過剰な目的意識が先行し、迅速な活動を重視するあまり、基本を忘れ、安全を軽視しがちである。
基本動作を無視して、安全管理はあり得ないことに着眼し、活動にあたってはあくまでも基本動作に忠実でなければならない。
  カ 資器材の安全操作
救助用資器材に対する知識、経験の欠如は事故の誘因となる。
常に入念な点検、整備を行うとともに、各種資器材の機能、性能限界を熟知し、安全な操作を心掛けなければならない。
  キ 事故事例、経験を教訓とする
事故事例、教訓はかけがえのない教訓である。
常に十分な研究、検討を行い、安全管理の教訓として活用しなければならない。
 ⑷ 訓練時における留意事項
  ア 訓練時の服装は、救助服・ヘルメット・編上靴・革手袋の着用を原則とし、訓練実施前に訓練指揮者が救助員点検を行う。
  イ わずかな服装の乱れが事故発生の要因となることを十分認識し、厳正を保持しなければならない。
  ウ 自ら進んで訓練指揮者等の指示、命令に従い、単独行動及び無理な行動はしない。
  エ 旺盛な士気と厳正な規律を保持する。
  オ 行動は基本に忠実で、安全確認呼称は惰性に流されず、確実に励行する。
  カ 訓練指揮者等の指示及び助言を重んじて、独断的な行動をとらない。
  キ 相互に信頼し、励まし合って緊密な連携を図り、チームワークの醸成に努める。
  ク 施設、資器材は粗雑に扱わない。
  ケ 訓練場所、施設、資器材等の異常また行動に伴う危険を察知した場合は、直ちに訓練指揮者等に報告する。
  コ 危険が切迫した場合は直ちに行動を停止し、危険を回避するとともに、周囲に知らせる。
  サ 身体に異常を生じた場合は、訓練指揮者等に申告する。
  シ 服装等が乱れた場合は、直ちに是正する。
  ス その他、隊員相互が協力し、訓練中の危害防止にあたる。



3 基本結索等
⑴ ロープの緒元
  ア 目的
ロープには様々な種類があり、その中でも消防活動及び救助活動に必要なロープに関する基礎知識の習得を目的とする。
イ 救助ロープの種類及び特性
ナイロン製3つ打ち12mm
切断荷重 ・・・ 31.4KN以上
1m当たりの質量 ・・・ 92g/m
伸度 ・・・ 45%以下
ウ 救助ロープの選定
救助活動に用いるロープは次の条件を満たしていなくてはならない。
 (ア)強度が大きい。
 (イ)弾力性に富み、衝撃荷重に強い。
 (ウ)柔軟性に富み、操作が容易である。
 (エ)軽量である。
以上のことから現在は、ナイロンロープ(3つ打ち12mm)を用いている。
エ 構造
ナイロン救助ロープの構造

image.jpg


  オ 強度低下の要因
  (ア)結索
ロープは結索すると、結索部分の強度は結索前の強度と比べて低下する。
結索部分の強度(結索前の強度を100とする)
結索の種類 強度の割合 結索の種類 強度の割合
本結び 45~55 フューラー結び 70~80
もやい結び 50~60 巻き結び 65~75
二重もやい結び 45~50 二回り二結び 60~65
  (イ)キンク(よじれ)
ロープがねじれたり、よりが戻ると強度が低下する。
キンクにより強度は10~12%低下する。
  (ウ)せん断
ロープに荷重をかけたままコンクリート等の角で擦ると簡単に切断される。
(これをせん断という)
  (エ)すれ傷
ロープはカラビナやロープ同士の摩擦によってすれ傷を生じ、このすれ傷によってフィラメントが切断するのでロープの強度が低下する。
  (オ)吸水
ロープを濡らすと強度が約15%低下する。乾燥すれば強度は回復するが、縮みが生じ硬くなる。
  (カ)紫外線
ロープを長期間日光にさらすと、硬くなるとともに強度が低下する。
  (キ)異物混入
砂等がロープに付着し、荷重をかけた時にロープ内に食い込み、フィラメントやヤーンを切断して強度低下を招くことがある。
  カ ロープの正しい取扱い
  (ア)ロープを引きずったり、踏みつけたりしない。
  (イ)窓枠、壁体等の角が当たる場合は必ず当て布をする。
  (ウ)ロープにカラビナを掛けるときは、ゲートを大きく開き、ロープを傷つけないようにする。
  (エ)キンクを作らないように収納する。
  (オ)ロープを雨水等で濡らさない。
  (カ)ロープの点検はこまめに行い、毛羽立っているものはできるだけ使わないようにする。
特にザイルロープは外観からではロープの老朽化がわかりづらいので注意する。
キ ロープの保管方法
  (ア)直射日光が当たらず、風通しのよい場所に保管する。
  (イ)汚れがひどい場合は、中性洗剤で洗い、よく乾燥させて保管する。
  (ウ)積み重ねたり、ロープの上に重量物をのせない。
  (エ)油や薬品、特にバッテリー液等の近くに保管しない。
ク ロープの廃棄
  (ア)ストランドに切り傷などの損傷がある。
  (イ)ストランドの型崩れが著しい。
  (ウ)ストランドの谷が毛羽立ちで埋まり判別できない。
  (エ)薬品等で侵されている。
  (オ)その他、救助用ロープとして使用することが不適切な場合。


⑵ カラビナ
  ア 目的
カラビナは、命綱の一端に結着して自己確保として使用するなど、救助活動には欠かせないものであるため、安全、確実な使用方法を熟知することを目的とする。
  イ 種類及び諸元
  (ア)O型安全環付カラビナ(ワン・ツゥ・スリー製)
ステン KA102 ダブルストッパー KA102W-S

径 10mm 許容荷重 215kg
寸 法 56×109mm 破壊荷重 2600kg
ゲート巾 18mm 材 料 SUS304FL
重 量 160g 仕 上 バレル研磨








  (イ)HMS(ハーフマスト)型安全環付軽量カラビナ(ペツル製)
ヘリからの「のの字」座席懸垂降下に使用
製品名:アタッシュ M20
材質:軽合金
最大荷重:縦 2,200㎏(キャッチ開放時600㎏)
          横  800㎏







  (ウ)上記以外にもO型安全環なし、変形D型安全環なし、洋梨型等がある。
  ウ 構造
                           L  長径 109mm
                           W  短径  56mm
                           D   φ  10mm
                           S  ゲート 19mm
                           重量    160g








  エ 安全管理
(ア)カラビナは、必ず縦方向に使用すること。回転して横方向に引っ張られるおそれがある場合は二枚重ねて使用する。
※ 二枚重ねて使用する時は、環が重ならないように180度回転して使用する。








  (イ)落下による衝撃を与えない。また、一度強力な荷重がかかったものは相当の強度が減じたものと考え使用しない。
  (ウ)変形したものは使用しない。
  (エ)キャッチ部を不必要にもて遊ばない。
  (オ)カラビナをロープに掛けるときに、キャッチ部でロープを傷つけないようにする。
  (カ)使用時、安全環を確実に締める。
  (キ)カラビナはロープとの摩擦により高温(70~120℃)になるため、やけどに注意する。
  オ 保守管理
  (ア)水に濡れたり、ほこり等で汚れた際は、安全環を取り除き、乾いた布で十分に拭き取った後、潤滑油を少量塗っておく。
  (イ)安全環やキャッチ部に土やほこりが入らないように注意する。



 ⑶ エイト環
  ア 目的
エイト環は、降下用の補助器具、確保用の補助器具として用いる。
  イ 諸元・性能
  (ア)材質   一般にジュラルミンの鋳鉄でできている。
  (イ)強度   20~30KNのものが多い。
  (ウ)重量   135g
  (エ)使用方法等
    a 懸垂ロープ1本でもよく、カラビナと比べて制動力が大きい。
    b 環とロープの摩擦により、ストランドの「撚り」を戻す力が働くのでロープが傷みやすい。









  ウ 安全管理
  (ア)各部の変形、亀裂、損傷はないか点検する。
  (イ)降下時に衣服や髪の毛等が巻き込まれないように注意する。



 ⑷ 滑車
  ア 目的
滑車は、人員(要救助者)機材を円滑に輸送したり、「つるべ式救出」「はしごクレーン救出」等の低所からの救出に多用されるため、定滑車・動滑車の安全で有効な使用方法を習得する。
  イ 諸元・性能












名称 ワイドプーリー レスキュープーリー ツインプーリー
型式 PL-75W PL-75R PL-70T
フレーム 材 質 SUS304(ステンレス) A5052(アルミ合金)
厚 さ t4.0mm t6.0mm t3.0mm
材 質 A5056(アルミ合金)
溝底径×外径×厚 40×75×35mm 51×70×22mm
滑 車 適用ロープ径 φ12mm並列 φ16mm
許容荷重 1000kg 1500kg 750kg
重 量 780g 830g 635g
  ウ 安全管理
  (ア)使用に際しては、安全・確実を期してカラビナで補強する。







  (イ)使用中に、滑車のローラー部分とロープの間に指を挟まれないように注意する。
  (ウ)各部の変形、亀裂、損傷がないか点検する。


 ⑸ シャックル
  ア 目的
シャックルは、ワイヤーロープ又はナイロンロープの展張等に際して連絡用の金具として使用する。
  イ 諸元・性能
  (ア)材質   機械構造用炭素鋼材(S25C)又は一般構造用圧延鋼材(SS41)
  (イ)構造   現在使用しているのはストレートシャックルといい、その形状はSC型、C型とSD型に区分される。
                       SC型 ・・・・・・ B=1.7T
                       SD型 ・・・・・・ B=2.0T
                       1 ・・・・・・ 本体
                       2 ・・・・・・ ボルト



  (ウ)強度
JIS規格適合品には、使用荷重が記載又は打刻されており、破壊強度に達したときにはボルトのねじ部が壊れる。
強度はおおむねBとTの太さで決まる。
<SD型ストレートシャックルの強度>
呼び径 T㎜ B㎜ 使用荷重トン
10 10 20 0.5
20 20 40 2.0
30 30 60 4.5
40 40 80 8.0
  ウ 安全管理
各部の変形、亀裂、損傷がないか点検する。


 ⑹ トグル
  ア 目的
ロープの短縮結索等において使用する留め木のことで、締めつけられる結索部を使用後に解きやすくするために使われるものである。
  イ 性能・諸元









  ウ 安全管理
  (ア)ロープに傷を付けない滑らかな棒状のものであること。
  (イ)ロープブリッジ等展張時の荷重に耐えられる硬質のものであること。



 ⑺ バスケットストレッチャー(FARNO モデル71)
  ア 目的
一箇所吊り担架作成等、三連はしごの基本操作字又は、山岳救助で搬送に使用する際の、ロープの結索、ブライドルの接合部位置、カラビナの安全環の方向及び固定バンドによる縛着を習得する。
  イ 性能・諸元
  (ア)諸元
長さ 216㎝ 幅 61㎝
深さ 19㎝ 重量 12㎏
最大荷重 272㎏
許容温度 -4.4℃~55℃
材質 (主枠)アルミ合金パイプ
(本体)ABS(ポリエチレン)樹脂
パッド 要救助者の保温とショックの緩和
固定バンド シートベルト型

























  ウ 概要
ロープの縛着のみでは安全でない場合、又は救助できない状況にある要救助者をロープ、カラビナ及び付属のブライドルを用いて、担架を水平状態あるいは垂直状態に保つように作成し、吊り上げや吊り下げ当の救出を行う場合に使われる。
また、このバスケットストレッチャーは、軽量で要救助者の縛着も容易に出来る特長がある。
要救助者を垂直又は斜め状態で救出する場合は、胸部固定バンドは、わきの下から通して胸部で固定し、更に足部をフットレストで押さえが効くように調節し、しっかりと固定する。
保温の必要な要救助者には、毛布等で保温処置を行った後に縛着する。
水平状態の場合、要救助者の足部が頭部よりも下になるようにロープ、ブライドルを設定するとともに、救出する際は必ず足部から先に外に出す。
  エ 安全管理
固定バンドの破損状況については、特に点検を徹底すること。



 ⑻ 平担架(東京消防庁型)
  ア 目的
骨組みが、鉄製二段枠で出来ているためロープやスリングを用いて要救助者を担架縛着する際や、水平状態で吊るし上げたり、下げたりする時に行う結索方法を習得する。
  イ 性能・諸元
  (ア)諸元
全長 1.85m 全幅 0.55m
重量 14㎏ 最大荷重 約300㎏
型式 東京消防庁型 救助用担架G-0119









 ⑼ 平担架
  ア 目標
担架使用時、目的にあわせた取扱い方法の習得。
スリングロープを用いて担架の裏側にある骨組みを確実に固定する。
  イ 性能・諸元
  (ア)諸元
全長 2.06m
最大荷重 約200㎏
幅 使用時 0.55m
収縮時 0.11m
パイプ外径 28mm










 ⑽ ロープ基本結索
  ア 目標
  (ア)各種結索技術の修得
  (イ)ロープの愛護と信頼
  (ウ)確実に早く結索、解らくを行う
  (エ)暗中での各種結索の修得
  イ 使用機材
  (ア)救助ロープ 30m
  (イ)スリングロープ(小綱)
  (ウ)カラビナ
  ウ 実技指導のポイント
  (ア)操法により訓練を進行する。
  (イ)動作に合った合図、確認呼称をする。
  (ウ)結索後の締めつけを必ず行わせる。
  (エ)目的に合った大きさで行わせる。
  エ 注意事項
  (ア)結索の良否は、直接人命にかかわることがあるため、目的に合った確実な結索を行わせる。
  (イ)高所での吊り上げは、必ず命綱を取る。
  (ウ)ロープの端末は、一握り(約10㎝)以上二握り(約20㎝)以内とする。
  オ 結節(ロープに結び目、節、輪を作成するのに用いる。)
  (ア)半結び
    <使用法>
ロープの接合、縛着などの結び目を
確実にするために用いる。
    <注意点>
     単独では使えない。
  (イ)止め結び1(ひと結び)
    <使用法>
     ロープの端末のよりが戻るのを一時的に
防ぐためや、ロープに節を作る必要が
ある時に用いる。
    <注意点>
     単独では安心して使えない。
  (ウ)とめ結び2(8の字)
    <使用法>
     とめ結び1と同様の場合に使用する。
    <注意点>
     2は1よりも強く、解きやすい。


  (エ)8の字結び
    <使用法>
     樹木やフックなどに引っ掛け、更にロープを締める場合や担架縛着に使用する。



















  (オ)フューラー結び
    <使用法>
     ロープの中間に輪を作る必要のある時に用いる。
     ロープで輪を作る最も簡単な方法である。
    <注意点>
     力が加わると締まって解きにくくなる。













  (カ)ちょう結び
    <使用法>
     ロープの中間に輪を作る場合に用い、ロープ展張の場合に欠くことのできない結び方である。
     結び目にトグルを差し込むと力がかかっても締まらず、解きやすい。
    <注意点>
     トグルを差し込む位置を間違わないこと。














  (キ)二重もやい結び
    <使用法>
     ロープの中間に輪を作る場合や、要救助者の吊り上げ又は吊り下げに用いる。
    <注意点>
     要救助者の吊り上げ又は吊り下げを行う場合は身体縛着を行い使用する。














  (ク)三重もやい結び
    <使用法>
     輪を三つ作る結びで、要救助者の吊り上げ又は吊り下げに用いる。
    <注意点>
     要救助者を吊り上げ又は吊り下げに使用する時二つの輪は足に通し、一つは胴体に通すので輪の大きさは一つを若干大きくすること。













  (ケ)空間もやい結び
    <使用法>
     ロープの太さにかかわらず結びやすく解きやすい輪を作る最も利用価値のある結び方である。
    <注意点>
     安全性を高めるため、もやいの輪に端末で半結びをかける。このとき端末はおおむねこぶし一握り以上、二握り未満とする。















  カ 結着(ロープを物体又は身体に結び付け、吊り上げ、吊り下げ、ロープ展張、懸垂ロープの設定等に用いる。)
  (ア)巻き結び
    <使用法>
ロープ端末や途中で物に係留する場合に用いる。















  (イ)コイル巻きもやい結び
    <使用法>
傷病者等の救出、自己の命綱としても用いる。
    <注意点>
     半結びで必ず止める。
















  (ウ)ふた回りふた結び
    <使用法>
展張ロープ及び懸垂ロープの結着等に用いる。
    <注意点>
     半結びはメインロープにかける。



  (エ)錨結び
    <使用法>
小型錨に錨索を結ぶ時、又はバケツなどをロープに巻く時に用いる。
    <注意点>
     余長は半結びを幾つもつける。




  (オ)プルージック結び
    <使用法>
ロープ登はん、主ロープ等の補助確保に用いる。
    <注意点>
     結び目を整理する。



















  キ 結合(ロープの両端または2本のロープをつなぎ合わせる時に用いる。)
  (ア)本結び
    <使用法>
ロープとロープを結び合わせる時に用いる。
    <注意点>
     材質の違うロープを結び合わす時は、滑り解けるおそれがある。








  (イ)ひとえ(ふたえ)つなぎ
    <使用法>
太さの違ったロープや湿ったロープを結び合わせる時に用いる。
    <注意点>
     太い方のロープを折り返すようにする。






















 ⑽ ロープ応用結索
  ア 目標
  (ア)各種結索技術の修得
  (イ)ロープの愛護と信頼
  (ウ)確実に早く結索、解らくを行う
  (エ)暗中での各種結索の修得
  イ 使用機材
  (ア)救助ロープ 30m
  (イ)スリングロープ(小綱)
  (ウ)カラビナ
  (エ)吊り上げに使用する器具
  ウ 実技指導のポイント
  (ア)操法により訓練を進行する。
  (イ)動作に合った合図、確認呼称をする。
  (ウ)結索後の締めつけを必ず行わせる。
  (エ)目的に合った大きさで行わせる。
  エ 注意事項
  (ア)結索の良否は、直接人命にかかわることがあるため、目的に合った確実な結索を行わせる。
  (イ)高所での吊り上げは、必ず命綱を取る。
  (ウ)ロープの端末は、一握り(約10㎝)以上二握り(約20㎝)以内とする。
  オ 身体結索
身体に関係した結索を行い、要救助者の救出、救助者の進入、脱出に用いる。
  (ア)二重もやい結び身体結索
<活用例>
    a 救出口が狭い場所での要救助者を垂直体位で吊り上げ、吊り下げに用いる。
    b 立て坑等への進入時の隊員の確保に用いる。
   <結索要領>
   (a)ロープ端末より一ひろ半を折り
     返し、折り返しから約2/3ひろ
     の位置で二重もやいを作成、両足
     に入れる。
   (b)メインロープを左脇から右脇へ
     廻し、端末ロープとで本結びを作
     成する要領で胸部を縛着する。






  (イ)三重もやい結び身体結索
<活用例>
    a 要救助者の吊り上げ、吊り下げに用いる。
    b 立て坑等への進入時の隊員の確保に用いる。
   <結索要領>
   (a)ロープ端末より二ひろを折り返し、折り返しから
     約一ひろ2/3の位置で三重もやいを作成する。
     (胸部にくるロープは他よりも長くする。)
   (b)大きな輪を要救助者の胸に、他の輪はそれぞれ膝に通す。
  (ウ)コイル巻きもやい結び身体結索
<活用例>
    a 確保要領や衝撃の強い訓練に、身体に与える苦痛を緩和するために用いる。
   <結索要領>
   (a)ロープ端末を左肩に乗せ、メインロープを
重ならないよう体に数回巻きつける。
   (b)体の前でメインロープが内側になるように
ロープをひねり輪をつくり、巻き付けたロープ
の下から通し、もやい結びを作成する。
  (ウ)座席結び
<活用例>
    a 座席懸垂降下、ロープブリッジ渡過を行うときに用いる。
   <結索要領>
   (a)スリングロープの中心が右腰に位置する
ようにし、腹部で本結びをする。
   (b)両端末を股間から後ろにまわし腰部ロープの
上から通し、半結びをかけ前にまわす。
   (c)右手に持ったロープを右股間ロープに
通し、左手ロープとで本結びを行う。
                          ※ カラビナは3本のロープに掛ける。
  (エ)巻き結び身体結索
<活用例>
    a 狭あいな横坑等へ進入するときの命綱に用いる。
   <結索要領>
   (a)スリングロープの両端末を使い、
両足に巻きつり結びを行う。
   (b)救出ロープの端末にもやい結びを
行い、これと(a)のロープを
カラビナで結合する。



  カ 器具結索
  (ア)ホース付きの筒先及びホース
<結索要領>
    a 筒先結合部のホース部分に
巻きつり結びを行う。
    b 筒先プレーパイプ上部付近に
半結びを掛ける。
   <引上げ要領>
     壁面に筒先を当てないようにホースで
誘導しながら吊り上げ、吊り下げを行う。
  (イ)とび口
<結索要領>
    a 金具部分を上にして柄の下の方に
巻きつり結びを行い、金具部分で半結びを行う。



  (ウ)おの、大ハンマー
<結索要領>
    a 柄を挟んで、おの(つち)部分に
巻きつり結びを行い、根元部分で半結びを行う。
(エ)三連はしご
<結索要領>
    a ロープ約二ひろを使用し、はしご先端の横さんを挟むように左右の主かんに巻きつり結びを作る。
    b はしごの上部で二等辺三角形の頂点になる点にもやい結びを作る。
    c 誘導ロープが必要な場合は、はしごの最下部の横さんに巻きつり結びを作る。














(オ)かぎ付きはしご
<結索要領>
    a ロープ約一ひろを使用し、
はしご先端より2段目の左右の主かんに
半結びをかけるように通しす。
    b はしごの上部で二等辺三角形の
頂点になる点にもやい結びを作る。
    c 誘導ロープが必要な場合は、
はしごの最下部の横さんに巻きつり結びを作る。

  (カ)薬液ポリタンク
<結索要領>
    a 一ひろのロープの中央に薬液ポリタンクを置き、上部でロープを1回結び、
結び目を大きく割る。
    b 引上げ側ロープを折り、ポリタンクの取手下を通す。そのロープに端末のロープを下から通し、取手を挟んで本結びの形ができるように結索する。









  (キ)空気呼吸器
<結索要領>
    a ボンベ頭部を自分に向け、ロープ約一ひろを使いボンベ頭部右(左)側より、ボンベ沿いに下にロープを通す。ロープは下から左(右)側を頭部分まで通す。
(ボンベ締め付けバンドのすき間がない場合はバンドを緩めて通す。)
    b ボンベ頭部のロープが重なる部分で、結着もやい結びを作成する。










  (ク)空気ボンベ
<結索要領>
    a ボンベ本体に保護布巻き中間部分に
巻きつり結びを行い、ボンベそく止弁下の
首部分に半結びを行う


  キ その他の結索
  (ア)ゼルプストザイル
<活用例>
    a 要救助者、救助隊員の身体確保や斜行ロープを使用した要救助者の救出に用いる。
   <結索要領>
    a スリングロープの両端を本結びで結合する輪を作り右肩にスリングの輪をかけ、左は脇の下に出す。
(結び目は左脇下部に位置させる)
    b 胸部で本結びを作成し、両方の輪にカラビナをかける。







  (イ)運搬綱
<活用例>
    a ロープブリッジ線を使用した要救助者、救助資機材の搬送に用いる。
   <結索要領>
    a スリングロープの両端を本結びで結合する輪を作り、結び目が2/3の位置に来るように二つ折りにする。
    b 結び目の両端にフューラー結びを作成する。
      (作成した運搬綱を二つ折りにした時、全ての結索部が中心より片側に来るように結索を行う。)









  (ウ)背負い結索
<活用例>
    a 歩行不可能な要救助者を背負い救出を行う時に用いる。
   <結索要領>
    a スリングロープの2本を使用し、要救助者の背中にスリングロープの中央をあて両脇から出し、そのロープが救助者の肩に来るように要救助者を高い位置に背負う。
    b 要救助者の胸部でロープを3回交差させ、それぞれのロープを要救助者の大腿部に半結びをかけるようにして前に出し、要救助者の腹部で本結びを行う。











 ⑾ ロープの整理と携行
  ア 目的
    各種救助活動においてロープを使用しての災害現場への進入、脱出、要救助者の救出、各種使用シ器材の昇降等、直接人命救助にかかわるものであるので、あらゆる事案に即応できるよう点検整理できなくてはならない。
  イ 操作要領
  (ア)ロープの整理
    a 一ひろ巻き(長いロープ)
    (a)ロープの端末から半ひろ分余長ロープを取る。
    (b)半ひろの所を左手に持ち、右手で一ひろの長さに伸ばす。
    (c)ロープのねじれをとりながら巻く。
    (d)巻いたロープの輪にひざ等を入れ、2~3度伸ばして巻きをそろえる。










    (f)半ひろ分の余長を折り返し、
その上からもう片方の端末を
しっかり巻きつける。
(巻き数はどこから見ても4巻き以上。)
    (g)巻きつけたロープの端を折り返してできる
輪の中に通し、巻き始めのロープを引き、
端末どうしで本結びする。



    b スリングロープは二つ折りにして、一重つなぎもしくは二重つなぎで結索する。
      (端末は一握り以上二握り未満)
  (イ)ロープの携行
    a ロープの輪の中に体を入れる方法    b 片方の肩に掛ける方法







    c 小綱で背負う方法         d ロープを二つに分け背負う方法








  (ウ)スリングロープの携行
    a 二つ折りにし、一重つなぎ又は
二重つなぎで結索し、端末が前に
くるように右肩から左脇に掛け、
左手で結索部分を持つ。
    b 応用として二重もやいで結索する
こともある。
※ カラビナを掛ける場合は、
結索部の前に掛ける。


 ⑿ ロープの施設設定要領
  ア 目的
    救助活動には、古井戸等の立て坑や崖下に転落した要救助者を救出する場合又は災害局面の拡大により、高所からの緊急脱出をしなければならない場合、更には高所への進入等のために懸垂線を設定したり、又災害現場と隣接建物等との間や河川の中州と川岸間にロープを展張し、取り残された要救助者を救出するのに備え、渡過ロープを設定する。
こような際に、迅速かつ適切に各種用途に応じた設定ができるようにする事を目的とする。
  イ 概要
  (ア)支持点
    a 懸垂点 ・・・・・・ 懸垂ロープを結着する箇所をいう。
    b 係留点 ・・・・・・ 展張ロープを結着する箇所をいう。
これらを総称して支持点と呼んでいる。
  (イ)支点
    a カラビナ、滑車を介してロープの伸びる方向(つまり「力」の方向)を変える位置を支点と読んでいる。
    b 支点では、カラビナ等とロープの摩擦により抵抗が生じる。
  (ウ)支持点・支点の作成
    a 支持点・支点は共に次の要素を組み合わせて作成する。
    (a)十分な強度を持つ構造物、工作物、樹木等(これらを一般に地物と呼ぶ。)
    (b)小綱等やカラビナを使った作成
    b 懸垂点の代表的な作成要領
                     
                    ◆ 懸垂ロープで直接、地物に結着する。
                    <例> 巻き結び・半結び
                        ふた回りふた結び
                        もやい結び・半結び
                        コイル巻きもやい結び・半結び


                  
                  ◆ 地物にロープを回すのみ。
                  ◆ 下でのロープ回収が容易。







    c 係留点の代表的な作成要領

                      ◆ 展張ロープで直接地物に結着する。
                      <例> 巻き結び・半結び
                          ふた回りふた結び
                          もやい結び・半結び
                          コイル巻きもやい結び・半結び
                       

    d 支点の代表的な作成要領

                      ◆ 小綱2本(ダブル)を地物に結着する。
                       (巻き結び・半結び)
                      ◆ 小綱1本でダブルに使うときは片方が
                       プルージックでも可。
                      ◆ カラビナは、中2本のロープに2個掛ける。


                      ◆ 小綱2本(ダブル)を地物に結着する。
                       (巻き結び・本結び)
                      ◆ カラビナをダブルに掛ける。


  (エ)支持点・支点の応用作成
    a 高所・低所からの救助活動は支持点・支点をうまく作成しなければならない。
    b 応用的な作成要領








                            c 安全管理
                            (c)支持点等の条件
                               十分な強度を有すること。
                               活動に必要なスペースがと
                              れること。


  (オ)懸垂ロープの作成
    a 懸垂ロープ
懸垂ロープとは、要救助者の救助、あるいは隊員の進入、脱出を目的に支持点から下へ垂らしたロープをいう。
    b 設定の原則
    (a)懸垂ロープを結着する箇所は、負荷総荷重に
十分耐えられる堅固なものにする。
    (b)ロープは2本(ダブル)とし、降下方法に応じて
長さを調節する。
    (c)結索や控えを取るのに十分な長さを使い、懸垂点と
独立した地物に控え(第2アンカー)を取る。
    (d)懸垂点から降下地点までロープが完全に届くこと。
(約1~2mの余長を残すこと)
    (e)ロープの絡み、ねじれを取る。
    (f)ロープの投下距離が長く、途中で絡むおそれのある場合は、
末端から順次繰り出す。
  (カ)各種懸垂ロープの設定例


















<安全管理>
   ・ ロープを結着する箇所及び接触する角部分等に緩衝物をあてる。
   ・ ロープ投下する時は自己確保をする。
   ・ 下方にいる隊員への危険防止のため、声等で必ず注意を促す。


  (オ)展張ロープの設定
    a 展張ロープ
    (a)展張ロープとは、渡過あるいは救助活動のために水平又は斜めに張ったロ-プのことをいう。
    b 展張ロープ設定の原則
    (a)渡過ロープは2本(ダブル)とし、2本のロープの長さをそろえ、同一張度となるよう行う。
    (b)渡過ロープの結着は控えをとるのに十分な長さを使い、係留点と独立した地物に控え(第2アンカー)をとる。
    (c)渡過ロープに安全確保のため、プルージック結びで控えをとる。
    (d)渡過ロープの高さは、渡過員がロープに宙吊りになっても地面若しくは地物に接触しない高さに設定する。(おおむね3m以上)
    (e)渡過ロープの展張荷重は、2本合わせて700㎏以内とする。
    (f)ロープを結着する箇所及び接触する角部分等に緩衝物を当てる。
    c 人力による展張
    (a)係留物に当て布をし、ロープの一端を結着する。(ふた回りふた結び)
    (b)ロープの他端にちょう結びを作り、トグルを差し込む。この時結び目の位置は、ロープの伸びを考慮し、展張距離の概ね1/4程度にする。
    (c)結び目にカラビナを2個掛け、他方の係留物に回し、その索端を結び目に掛けたカラビナに通す。この際、カラビナは安全環が重ならないように反転させる。
    (d)(c)でカラビナに通したロープを数人で引いて展張の強度を調整する。この時、張り具合を見るにはロープを軽く叩いて、この振動が速やかに係留物に達し再び返ってくれば適当である。
    (e)係留物に当て布を巻き、この上にロープが緩まないようにふた回りふた結びあるいは、カラビナの位置で輸送結びで結着する。
    (f)展張ロープにプルージック結びで控えを別の地物に取る。















    d チルホールを使用した展張
    (a)係留物に当て布をし、ロープの一端を結着する。(必ず控えを取る)
    (b)チルホールを支持点に設定する。
    (c)ロープ他端に控え分の余長とロープの伸びを考慮して、二重もやい結びもしくはちょう結びを作り、チルホールのワイヤーフックに掛ける。
なお、結索位置は、ロープの伸びを考慮し、展張距離の概ね1/3程度にする。
(ちょう結びの場合は、トグルを差し込む)
    (d)(c)で結索部をワイヤーフックに掛けた後、ワイヤーの余長をチルホール本体に引き込む。
    (e)本体の支持点と異なる地物に控えを取る。
    (f)チルホールでロープを展張する。
    (g)展張ロープにプルージック結びで控えを取る。
    (h)展張ロープは約700㎏で展張する。














    e 車両を使用した展張
    (a)車両の専用フックを使い、控えはシャーシに取る。
    (b)車両を後退させ展張し、サイドブレーキ、歯止めをする。
    (c)展張し過ぎに注意する。(その他はdに準ずる)


4 確保要領
⑴ 身体確保
  <確保とは・・・>
救助活動は、その職務上、危険な場所における作業が非常に多い。確保技術は、自己の安全な姿勢を確立して作業の円滑を図り、また同僚の作業安全を保つ上で重要であり、資機材の昇降、要救助者の救出等と共に、必要不可欠である。従って、いついかなる時でも確実な姿勢がとれるよう、日常において反復訓練に努め、より安全確実な確保を行えるよう創意工夫に努める必要がある。
  ア 目的
確保とは、高所または足場の不安全な場所において、隊員自らの安定した体位を確保し、隊員の登はん、降下、あるいは要救助者の救出時における安全を確保することを目的としている。
イ 種別・要領
人間一人が直接確保できる重量は、50~60キログラムである。これはあくまで静荷重の最大値であり、実際災害活動で対応する確保は、そのほとんどが衝撃荷重を余儀なくされており、身体による直接の確保は、その範囲が極めて限定され最悪緊急の手段と考えるべきである。
従って、確保にあたっては、まずあらゆる地物を利用し、より安全な方法によらなければならず、状況に応じた適切な身体確保態勢が的確に取れるよう基本的な確保要領は確実に体得しておく必要がある。
  (ア)肩確保
    a 確保ロープを左(右)脇の下からとる。
    b 背中へ廻し、右(左)の肩に掛け、
    c 右(左)手で胸の付近で握る。
    d 左(右)手は、脇にとったロープを左(右)
大腿部付近で握る。
     ※ 肩確保は主に、場所が無い時や、荷重が確保者の下方
から来る場合に用い、荷重の来る側の腕に一度からませる
      と一層確保が有効である。また、確保者は、荷重に正対し
      最も踏ん張りが利くよう足の位置を定め、腰と膝は軽く
伸ばして弾力のある姿勢を取る。
  (イ)腰確保
    a 確保ロープを左(右)手で左(右)大腿部付近に握り
    b ロープを腰に廻し、右(左)手は腹部付近で握る。
     ※ 腰確保には、立ち確保と座り確保があり、座り確保はより確実であるため作業スペースの許す限りこれを用いるべきである。座り確保を行う場合、両足を扇形に開き、適当な支持物があればこれに足を掛けて突っ張るとより確実である。














  (ウ)確保ロープのさばき方
確保ロープをさばく時は、必ず両手が両方のロープに掛かっていなければならない。これは、いつ、いかなる時も荷重に対して、適切に対応する上で重要なことである。










  ウ 確保のポイント
  (ア)確保ロープはシングルの時よりもダブルの時の方が手に馴染み確保し易い。
  (イ)転落のおそれのある場所においては、まず自己確保を付けてから次の行動を開始する。
  (ウ)確保ロープのみで要救助者等を降下させる際に、急激に確保ロープを停止させると要救助者に結着部分が食い込み、要救助者の苦痛が大きい。
  (エ)確保ロープが登はん又は降下員等の障害とならないよう、確保ロープを操作する。
⑵ 地物利用による確保
  ア 目的
所在する地物を利用することにより、隊員自らの安全を確保し、要救助者の救出、隊員、資機材の昇降をより安全かつ容易に行うことを目的とする。
イ 確保の種別
  (ア)自己確保
  (イ)施設利用の確保
  (ウ)自然物利用の確保
  ウ 確保の要領
  (ア)地物利用による確保
    a 自己確保
確保する場合が不十分であるとか、確保者が不安定な時、又確保をより強固にするために自己確保を行う。
自己確保は、確保者自身を自然物又は施設等に小綱、安全帯などで縛ったうえ、確保作業を行うことである。広義には、高所における各種作業時の自己の安全を確保することをいう。
いずれにしても、自らの安全態勢を確立することが第一歩で、これが無くてはあらゆる確保作業は不可能といえる。
    (a)ロープによる確保
小綱等で、腹部にコイル巻きもやい結びで結着し、小綱の他端を柱、リングその他に直接結着、あるいは小綱にもやい結びを作り、カラビナを着けて施設等に結着する。
    (b)安全帯による確保
安全帯のフックあるいは命綱をリング、手すり等に掛ける。
      ※ 参考資料
       ① 法令では、高さが2メートル以上の箇所で作業を行う時、安全帯の使用などの転落防止の措置を取ることと定められている。
       ② ILOでは2メートルの高さから真っ逆さまに落ちると、頭蓋骨が骨折するという理由で、2メートル以上の作業に安全帯を使用することに規定している。
       ③ 2メートル以上の高さでの活動では、原則として自己確保を取らなければならない。
      <自己確保の係留点の選定基準は?>
       ① 落下距離を短くするために、高い位置に取るべきである。
       ② 原則として、腰より低い位置に命綱を係留してはならない。
        ※ 労働安全衛生規則 第518条~第521条
  (イ)施設・自然物利用の確保
身体による確保で述べたように、災害活動における確保の荷重は動的なものがほとんどである。確保にあたっては、あらゆる地物の活用が重要である。その衝撃荷重に対応するためには、地物の活用を図り、確保ロープの支持点を複数にするなどし、確保態勢を確保する必要がある。
    a 施設利用の確保
、リング、窓の支柱等確保に利用できる施設は至る所にあるが、その強度を確認して利用する。








    b 自然物利用の確保
樹木、岩等を利用して行う。











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はじめまして。とある空港消防勤務の者です。
自治体消防さんのように消防・救助の専門教育を受ける基礎課程がない消防組織の者にとっては非常に参考になるブログで、よく読み返しています。ぜひ、画像のupと少し踏み込んだお仕事のお話を聞かせて頂けたら有り難いと思っています。

Re: No title

> 南州雅 さん
コメントありがとうございます。
空港消防で勤務されているのですね。
ご苦労様です。
このテキストはワード文書に画像や表が貼り付けられているのでうまくアップできないんです。
個別にやっていくと莫大な作業なので・・・
また、読み返して頂いてるとのこと。
ありがとうございます。
よければ非公開のコメントで連絡先を教えて頂ければ資料送ります。
お仕事頑張ってくださいね。
プロフィール

rincon101

Author:rincon101
兵庫県在住の50歳のOYAGEです。
高校の頃からの趣味の波乗りを中心にした暮らしの中で、日々感動した出来事を更新したいなと思いますvv

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